■スイッチの機能
・MACアドレスの学習
・フレーム転送/フィルタリング
・ループの回避
■概要
スイッチの基本機能は、フレーム転送である。
スイッチは、
MACアドレスを調べて必要なポートにだけフレームを転送する。
これを実現するために、
スイッチはMACアドレスの学習を行う。
(
MACアドレステーブルは、受信したフレーム情報の送信元MACアドレスを見てMACアドレステーブルを作成する。送信先MACアドレスは見ない)
■スイッチの基本動作
スイッチ
| | | |
ホストA ホストB ホストC ホストD
0000.0000.0001 0000.0000.0002 0000.0000.0003 0000.0000.0004
①電源投入直後
MACアドレステーブルは、RAMに作成されるので、スイッチの電源投入直後時点では、テーブルの内容は空である。
<MACアドレステーブル>
②フレームの送信(ホストA→ホストB)
スイッチがホストAからフレームを受信すると、
フレームの送信元アドレスを調べ、MACアドレステーブルにホストAを登録する。
<MACアドレステーブル>
MACアドレス |
ポート |
0000.0000.0001 |
1 |
③フレームをフラッディング
ホストBは、MACアドレステーブルに存在しないので、
受信ポートを除く全てのポートにフレームが転送される。これをフラッディングという。
送られたフレームは、ホストBだけが処理をし、ホストCとホストDは自分宛ではないので、フレームを破棄する。
④フレームの送信(ホストD→ホストA)
フレームの送信元アドレスを調べ、MACアドレステーブルにホストDを登録する。
<MACアドレステーブル>
MACアドレス |
ポート |
0000.0000.0001 |
1 |
0000.0000.0004 |
4 |
⑤フレームをフィルタリングして転送
ホストAは、すでにMACアドレスに登録されているので、
フレームはホストAだけに転送される。これをフィルタリングという。
■ブロードキャストとマルチキャスト
ブロードキャストフレームの送信先MACアドレスは、48ビットが全て1のアドレス(0xFFFF.FFFF.FFFF.FFFF)になる。
また、マルチキャストフレームの場合は、マルチキャストアドレス(グループアドレス)が指定される。
上記フレームの場合、送信先MACアドレスが特定ノードではないため、
送信元MACアドレスの登録後、常にフラッディングされる。
■エージングタイマ
スイッチは、MACアドレステーブルの内容を最新状態に保つため、
一定時間内にフレーム受信がないMACアドレスをテーブルから消去する。この時間を、エージングタイマといい、デフォルトは300秒である。